いよいよ2003年だ。今年は大変な年になりそうだ。
仕事の話だが、最大の得意先の経営陣が変わり、タイ人を一掃し米国人がCOOとなる。これにより、これまでの広告代理店(弊社)も継続して発注するかどうかが検討されることは必至だ。もともと、こうなる事を予期して私がこちらに送り込まれたわけで、アカウント死守が私の最大の責務なのだが、うーむ、相当手ごわいぞ。
何しろ、ここまでずーと日本人とタイ人パートナーとが仲良くけんかしながら事業を進めてきた会社だが、日本の親会社に外資が入り欧米から経営陣が入ってきて、タイの事業がなかなか健全に成長しないのに業を煮やして、ついに日本人にもタイ人にも任せられぬ、ということだろう、米国人の登場が登場した。
我々の会社は日本の親会社同士の関係からほぼ苦も無く大きなアカウントをずっと継続受注していたが、これからは実力勝負になる。弊社はまだまだ実力不足だ。我々が戦う敵は欧米系の大手広告代理店で、タイでは弊社よりもはるかに大きく層の厚い会社である。
日系のタイ現地広告代理店は欧米企業からの受注はあまり無く、日系企業をメインに扱っている。よって、仕事のやりかたも日本スタイルが多い。弊社はどちらかと言うとさらにローカル化を目指しているため、欧米型の業務スタイルにはもっと遠い。
これを2-3ヶ月のうちに欧米人の満足するサービスの出来る会社にしなければならない。
しかも我々には、ハンディがある。昨年までの日タイ経営陣と長年に渡り仕事をしてきた。当社からすれば,得意先からの指示に疑問をもちつつも、お客様は神様ということで旧経営陣の意向に従って仕事をしてきた。そして、得意先の事業はなかなか伸びなかった。いま、旧経営陣が否定され、事業方針の刷新、変わるべし、変えるべし、がテーマなのであるから、わたしが先方だったら、まず広告代理店を変えてみるだろうなぁ。
我々の一番の強みは、得意先の東京本社との密接な関係、すなわちいかに東京からうまく支援金、サポートを引き出せるかのノウハウを知り尽くしていること、東京本社との共同プロジェクトの際には、本社と現地間の意向をうまく調整しながら双方の満足を得られるように進める経験と実績である。結局我々の提供するサービスが、欧米系代理店と互角な物であるとすれば我々は優位に立てる。が、もし劣っていれば、我々の強みは度外視されるだろう。いつ、どんなコンペティションが行われるかまだ不明だが、総力戦で望むしかないのだ。
やるだけやって、だめなら潔く散ろう。それも運命よ。「死守」という言葉を使った時点で負けてしまう。このアカウントを落としたら、別の新しいアカウントを取ればいいだけのことだ。気楽に精一杯行こう。
お話変わって、お正月はバンコクから車で3時間ほどのリゾート地、Hua Hinに行ってきた。ホテルの部屋はタイの高級ホテルにしては高い割りに狭かったが、プール設備が充実しており、息子は大喜び。久々に3日間のんびり休んだ。NHK紅白もライブで見れたし、カウントダウンの時も息子は起きていて、クラッカーでパンパンはしゃいだし、充実した南国の正月だった。仕事の事は忘れて十分リラックスしたのだが、年が明けて家に戻ってきたとたんにまた、上記の心配事が頭に充満し、結局連休の後に残ったのは、肩と腰にずしりと残る軽い痛みだけだった。とほほ。


