この間、ウチの運転手は3人目に変わってしまった。3ヶ月に1回変わっている計算だ。
私の今の勤務先は他の日本企業に比べローカライズが進んでいる。いい事だとは思うのだが、その分日本人スタッフに対する福利厚生は結構劣っている。運転手がそうだ。激しいタイの道路交通事情のなかで外国人が運転して事故を起こすと大変なので、一般的日本企業の駐在員は、休日であっても自分で運転することを禁止していることが多い。そして会社が社有車と運転手を支給する。禁止されていては、業務中の移動はもちろん夜飲みに行くにも休日ゴルフに行くにも買物に行くにも、会社の運転手を使いまくることになる。土日のOvertime chargeは自己負担という会社も中にはある。
しかし、私の勤務先は運転手無しである。社有車こそ供給されるものの運転は自分でやりなさい、だって、日本人にだけ運転手つけるのは不公平でしょ?とはいえExecutiveみんなに運転手と社有車を与えるほどお金ないもんね、がまんして気をつけて運転しなさい、というのがウチの考え方。他国の駐在員にはつけてないんだから、安くてもタイやアジア諸国だけ優遇してもねぇ、と言う人もいる。
というわけで、会社は運転手をつけてくれないのだが、昼間移動中の渋滞時間の有効活用、子供の幼稚園の送迎、かーちゃんの買物、等の理由で、家族が来てからは私は自腹、個人負担で運転手を雇っている。1ヶ月約1万バーツ、3万円弱で、月-土7:30-17:30。ちなみにOTは1時間に付き約100円。
実は私のアパートは勤務先まで約1キロ。歩いて10分なので行き帰りに運転手にお願いする必要もない。渋滞していても5分で着いてしまう。あまり外回りは多くないので、私自身は運転手不要なのだが、運転手がいないと朝、私より先に出る息子を車で送っていく羽目になりそうで、起床時間が30分早くなってしまうので、主に家族用として雇った。おかげでかーちゃんは、有り余る昼の時間に水を得た魚、糸の切れた凧のように、あちこち自由に移動している。私は朝5分間の通勤に使うだけ。夜は客との会食が無い時には5時半に運転手を帰し、残業を終えて自分で運転して帰っている。我が運転手の典型的労働パターンは下記の通り。
7:30 駐車場でスタンバイ
8:10 息子と妻を幼稚園まで送る。
8:30 妻だけ乗せて帰宅。
9:10 旦那(私)を会社へ送る。
9:15 空の車で自宅まで戻り、待機。
10:30 妻があちらこちらに買物に行ったり遊びに行ったりの送迎。
12;30 妻を乗せて息子のスクールにお迎え。
13:30 妻が息子を連れて、友人宅とかプレイグループとかに送迎。
17:20 空の車で会社に戻り、スタンバイ
17:30 車を会社に置いて運転手の業務終了。
20:00頃 旦那(私)が自分で運転して帰宅。
基本的には私の業務用利用が優先なので、外出予定がある際には息子の送迎や買物はタクシーで行かせる。といっても私の外出は週に2-3度あるくらい。夜の接待などで深夜まで運転手を使うのは週に1回くらい。家族も私も基本的には遠くまで行く事はまれなので、結局、ウチの運転手は1日の運転時間は2時間程度。残る時間はスタンバイ時間だ。寝てても、本を読んでも、飯を食っていてもいい。ただ、携帯で呼び出したら10分以内に所定の場所に車とともにくればよいのだ。
こんな条件のいい仕事ってあるかよ、と思う。月1万バーツは30代としては悪くない給料なのだ。運転手は待つのも仕事だが、待つ間に勉強でもしてればすごく賢くなれるのに。そんなことをしないから運転手をやってるんだろうな。
で、冒頭の3人目の交代の話に入る前に長くなったので、今日はここでおしまい。徳毛家の運転手1号、2号、3号は皆個性派ぞろいだったので、この話の続きはまた次回。おやすみなさい。(続く)
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