バンコクでの薬のお話をひとつ。
私は3-4年前、東京に居たころから乾燥肌気味で、足のくるぶし辺りがかゆくて困っていた。どうしても時々掻いてしまうので、だんだん悪化して肌の色が少々黒くなって荒れてきて、軽いアトビー跡のようになっていた。日本では病院にも2-3度行ったのだが、石鹸は使わず、しかし清潔に保ち、かゆくなったら我慢してこの薬を塗っておきなさい、と言われ、言うとおりにしていたのだが一向に治らず、バンコクまで持ってきてしまっていた。こちらで気候が変わると良くなるかと期待していたが、相変わらずの状態で暑くて汗を掻くとまた痒くなり、もうあきらめていた。
ある日、夕食の帰りに結構痒くなったところで、レストランの隣のごく普通の薬屋さんを通ったので、何か塗り薬を、とお店の若いおねーさんに、「あのー、ドライスキン、ヤー(薬のこと)ありますか」と軽く尋ねてみた。