私は特に大リーグ好きでもないのだが、侍イチローがバット一本でアメリカ大リーグの記録を塗り替えるようなことをしてくれると、とてもうれしくなるのだ。短期間勝負のオリンピックよりも、半年かけて1人でこつこつ積み重ねる記録のほうに涙を誘われてしまう。
で、イチローが記録的にヒットを打ち続けているんだから、チームもさぞや好成績か、と思いきや、どうしたマリナーズ、アメリカンリーグ西部地区でダントツの最下位ではないか。シングルヒットを幾ら打っても長打じゃなければ試合には勝てない、というような悲しい宣告をイチローにするのか。シアトルがイチローで盛り上がっているのは、チームに他に盛り上がれるネタがないからだけなのか。とほほである。
しかし、Positive thinkerの私はこう考える。
イチローは今、偉大な記録の前にいる。歴代最多年間ヒット数もそうだが、もうひとつ、個人打率がチームの勝率を上回るという常識では考えられない記録だ。チーム勝率0.385以上の打率目指せ、いや、打率の0.373までチームが負け続けるほうが現実的だ。
打って負けよ。さすれば、「野球はチームワークだ」というキレイゴトを世界の少年たちに実にきれいに立証できるではないか。