農協ニュースによると、日本のコメをアジアに輸出する野望が動き出したそうだ。普段から農協ニュースを読んでいるわけではないが、バンコクのニュースを探していたらたまたま出くわしたのだ。
ご存知のように、タイは大コメ輸出国で、タイ国内農家を守るためコメの輸入は禁止されている、と聞いていたが、JAが本気になれば何でもできるのであろう。ただ、絶対に売れないし成功しないだろう。なぜならすでに日本米がタイにて現地生産されており、当然日本に比べればバカ安いからだ。コシヒカリ、ササニシキ、アキタコマチ、それぞれの品種がタイで元気に育っているようだ。無論名前はちょこっと変えてある。正規輸入は禁じられているのだから、おそらく少量密輸した稲がいつの間にか田んぼいっぱいに広がって、大手スーパーで山積み販売できるくらいの生産量までになったのだろう。かつて、何でもたまたま日本から輸入した中古の脱穀機の片隅にコシヒカリの稲が一握り落ちていて、それをある人が植えて育て、少しづつ増やしていって、商売できるほどになった、という極めてウソくさい話を聞いたことがある。ウソであろう。タイでの映画、音楽、PCなどのソフトの違法コピー商品の生産流通体制を考えると日本米のコピー生産など、ちょろい商売に違いない。
さて、そのタイ産日本米の味は私レベルの味覚で言えば、日本で食べるものとほとんど変わらないといっていい。ただ、炊飯器が違うので、大抵の場合は若干味は落ちてしまうが、日本のAIとかITとかIQとかの接頭詞がつく電子炊飯器を日本から持ってきていれば、もうここは常夏の新潟、秋田、米どころの気分だ。
そんな中、日本から真空パックで輸入などして、どう立ち向かう?JA-RICEとはとてつもなくうまいものなのか?銀座千疋屋(まだある?)で売られるようなプレミアム米とかなのか?お値段はタイ米の100倍、タイ産日本米の50倍位か?誰が買うのか?超高級日本料理店でも仕入れる勇気はないだろうなぁ。JAは十分なマーケティング分析をしているのだろうか。この日本の米輸出プロジェクトが赤字だった場合、それは結局は日本の消費者が負担することになるのだろうか。
ともかくうまい米が安く食べられれば私は満足だ。誰か、日本産米よりAI電子マイコンナントカ炊飯器をタイに輸出してくれ。